支払い伝票とは？伝票の種類と使われるタイミングを解説

• 支払伝票ってなに？
• 支払伝票が使われるタイミングは？

請求書と関わりの深い支払伝票。しかしながら、役割や仕組みが分かっていない方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、支払い伝票の概要から伝票の種類と使われるタイミングを解説します。支払い伝票のイロハを学び、正確性のある請求業務を行いましょう。

支払伝票とは

支払伝票は「出金伝票」のうちの1つで、その名の通り何らかの製品やサービスの対価として現金を支払ったときに切られる伝票です。
3伝票制の場合、伝票は次の3種類に分けられます。

入金伝票

製品やサービスを営業・販売した場合に対価として現金で受け取った際に起票される伝票です。入金伝票は、現金が増加するときに作成されます。

出金伝票

製品やサービスを購入した場合に対価として現金で支払った際に起票される伝票です。出金伝票は、現金が減少するときに作成されます。
支払伝票は出金伝票に含まれるため、何らかの形で現金支出が生じたときに起票されるものだと分かります。

振替伝票

現金以外の取引のすべてが、振替伝票で起票されます。

支払伝票が使われるタイミング

支払伝票は、現金支出が生じた際に起票される伝票だと分かりましたが、ではどのようなタイミングで使われるのでしょうか？5つの使いどころを見てみましょう。

1. 領収書・レシートが発行されない場合

もし領収書やレシートをなくしてしまった場合、可能なら購入した店舗や企業にて再発行をしてもらうのがベストです。
ただし、領収書やレシートが欲しくても、そもそも領収書が発行されない場合もあります。たとえば、下記のような場面です。
・自動販売機での購入
・バスや電車の乗車料金
・慶事・弔事などの祝金や香典
・飲み会の席などでの割り勘支払い
このように領収書やレシートの受け取りが難しい場合は、支払伝票で起票します。支払伝票は、領収書の代わりになります。

2. 領収書・レシートの受け取りが難しい場合

もし領収書やレシートをなくしてしまった場合、可能なら購入した店舗や企業にて再発行をしてもらうのがベストです。しかし、遠方での支出だったり、再発行が難しかったりする場合は、支払伝票で起票します。
あくまで臨時措置なので、やむを得ない場合のみ起票されることが前提です。

3. 白紙の領収書をもらったとき

白紙の領収書をもらってしまったときにも、支払伝票が有効です。白紙の領収書とは、領収書に店舗名や企業名のスタンプだけが押されていて、「宛名」と「但し書き（商品やサービス名）」、「金額」や「日付」が記入されておらず、空白の領収書のことをいいます。
空白の領収書を受け取ったので、自分で記入すればいいのでは？と思うかもしれません。しかし領収書は、基本的に発行者側が情報を記入するものであり、受け取り側は記入をするべきではありません。
軽い気持ちで宛名や金額をご自身で記入してしまい、のちの税務調査で文書偽造罪に問われても、弁明のしようがないので、ここは支払伝票を起票しましょう。

4. 領収書・レシートの文字が消えそうなとき

領収書やレシートを長期間保管していると、領収書に書かれている文字が消えかけてしまったり、薄くなっていることがたまにあります。そのようなときは、ご自身で文字や金額を記入せず、きちんと支払伝票を起票しましょう。
領収書やレシートに受け取り側が記入してはいけない理由は、上記の白紙領収書のケースと同様です。領収書の受け取り側は、領収書やレシートにご自身で書き込まないことを徹底しましょう。

5. 領収書に情報不足やミスがあるとき

受け取った領収書の日付や金額が間違っていた場合、情報の誤りを見つけたら、まずは領収書やレシートの発行元に連絡し、領収書の再発行をしてくれるかを確認しましょう。再発行が難しい場合は、支払伝票を起票します。
先述の通り、領収書の受け取り側が領収書に文字を記入するのは厳禁です。きちんと支払伝票で対応しましょう。

支払伝票は領収書やレシートに不備があるときに起票できる

支払伝票は、基本的には臨時の伝票として扱われ、商品やサービスを購入した際に発行された領収書の代わりとして用いられます。領収書やレシートが手元にしっかりと提出できる形で残っていることが望ましいですが、経費書類として領収書やレシートを提出できない場合は、きちんと支払伝票を起票しましょう。