更新日:2026.03.10

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近年、賃上げは多くの企業にとって重要なテーマとなっています。物価上昇や人材確保の観点からも、処遇改善に取り組む企業は増えていますが、その動きが経理・管理部門の現場までどのように伝わっているのかは、必ずしも明らかではありません。
そこで今回は、株式会社インボイスが発行する「バックオフィスの賃上げ事情」をもとに、経理部門の現状を整理します。日々の業務に向き合う現場の声から、自社の状況を見つめ直すヒントを探っていきます。
賃上げが話題になることが増える中で、実際の感じ方には企業ごとの差があることがわかりました。ここ1〜2年の年収の変化について見ると、「増えた(昇給)」(39.5%)と回答した人は約4割にとどまっています。一方で、最も多かったのは「横ばい(変わらない)」(50.5%)で、半数以上が年収に変化を感じていない結果となりました。
また、「減った」(6.5%)と答えた人も一定数おり、賃上げの動きがあっても、全員が実感できているわけではないことがうかがえます。全体として、賃上げを実感していない人が過半数を占めている状況が明らかになりました。
【 Q ここ1~2年であなた自身の年収は増えましたか? 】
年収が「増えた(昇給)」と回答した人に昇給額を尋ねたところ、多くは少額にとどまっている実態が見えてきました。最も多かったのは「1〜3万円未満」(41.4%)で、「〜1万円未満」(13.0%)と合わせると、過半数が昇給額3万円以内となっています。
一方で、「3〜10万円未満」(21.3%)や「10万円以上」(20.7%)といった回答も一定数見られ、昇給額には幅があることが分かります。ただし全体としては、昇給があっても大幅な変化を感じにくい水準にとどまるケースが多いと言えるでしょう。
【 Q 昇給額の目安(年収ベース)を教えてください。 】
現在の給与にどの程度納得しているかについては、意見が分かれる結果となりました。「非常に納得している」(7.5%)は少数で、「やや納得している」(39.7%)を合わせても、納得感を持っている人は半数弱にとどまります。
一方で、「あまり納得していない」(30.4%)や「不満を感じている」(17.5%)を合わせると、こちらも約半数となり、給与に対して否定的な印象を持つ人が少なくないことがわかります。
納得している層とそうでない層が分かれる結果ではあるものの、納得していない層が半数近くにのぼっている点は見過ごせない結果と言えます。
【 Q 現在の給与水準について、あなた自身の納得感を教えてください。 】
他部門と比較した場合の賃上げ状況については、「同程度」(41.1%)が最も多く、他部門との差を感じていない層が4割を占めています。
一方で、「明らかに低い」(10.0%)と「やや低い」(28.0%)を合わせると、約4割が自部門の賃上げを低く感じています。「むしろ高い」(5.1%)は少数にとどまっており、バックオフィスが優遇されていると感じる人は限られています。
全体として、賃上げ水準について「同程度」と感じる層がいる一方で、他部門との間に格差を感じている経理担当者も少なくない状況がうかがえます。
【 Q 他部門と比べて、自部門の賃上げ状況はどう感じますか? 】
今回の調査から、バックオフィスにおける賃上げの対応状況は一様ではないことが分かりました。賃上げが話題になる機会は増えているものの、年収が「横ばい」と感じている人が半数を占め、昇給があった場合でも、その金額は小幅にとどまるケースが多いのが実情です。
その結果、現在の給与への納得感も二極化しており、納得していない層が半数近くを占めています。また、他部門と比べた賃上げ水準についても、部門間の処遇差を意識している経理担当者が少なくない状況がうかがえます。
こうした状態が続くと、業務内容や責任の重さに対して評価が見合っていないと感じる人が増え、モチベーションや人材定着に影響を及ぼす可能性も考えられます。
給与や評価制度に関する現場の納得感と、制度設計・運用との間にあるギャップを埋めていくことが、バックオフィスの人材確保や定着を考えるうえで、重要な一歩となるでしょう。
資料ではさらに、
などのテーマについて、調査結果をもとに詳しく整理しています。
バックオフィスの賃上げや評価のあり方を見直すヒントとして、ぜひ本資料をダウンロードしてご活用ください。