
株式会社鶴屋百貨店 様
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同社では部門ごとの通信費管理が求められており、固定・携帯を合わせて毎月約50通、800回線分の請求書を受領していた。これらの照合と入力、そして約70部門への仕分け作業が経理部門の長年の課題となっていた。
「請求書が届くと、全電話番号をExcelに手入力し、どの部署で使われているかを一つひとつ照合して仕分ける作業から始めていました。また、テナント様の通信費は毎月の賃料と合わせて請求する必要があり、その分の負担も大きかったです。」と、経理部の山下様は語る。
この手作業による照合と入力、そして部門やテナントごとの仕分け作業は、経理担当者1名が毎月丸1日費やすほど負担となっていた。入力したデータは、最終的に会計システムに取り込むために再度フォーマットを加工する必要があり、多重の工程が非効率性を生んでいた。
企業として成長を続ける中で、この属人的かつ時間のかかる業務フローは、改善すべき喫緊の課題として認識されていた。

請求書処理の効率化は同社にとって重要な経営課題の一つだった。
「複数のITツールを検討したものの、多くは自社分の請求処理にとどまり、複数キャリアの横断管理やテナントの立替処理まで対応できるサービスは見つかりませんでした。そのような状況で出会ったのが、インボイスが提供する一括請求サービス「Gi通信」でした。
話を聞く中で、「これまでバラバラに届いていた複数の通信キャリアの請求書を、文字通り“1本に”まとめてデータで受け取れるという点に大きな魅力を感じました。」と、当時を振り返る。
特定のキャリアだけでなく、利用している全ての通信会社の請求情報を一つのプラットフォームで管理できるため、これまでのような複雑な仕分け作業の大部分を自動化できると判断。長年の課題だった手作業からの解放が期待できることから、導入を決定した。

「Gi通信」導入後の効果は、導入効果は即座に数字で表れた。約50通の請求書が1通に集約され、さらに約800回線分の電話番号に部署やテナントの情報が紐づけられた請求データがインボイスから送付されてくるようになった。
その結果、担当者は簡単な加工と確認作業のみで会計システムに取り込めるようになり、これまで丸1日(8時間)を要していた作業が2時間へと短縮された。
「時間的な余裕が生まれただけでなく、手入力によるミスや確認作業の心理的ストレスからも解放されました。」と高く評価頂いた。
さらに、ペーパーレス化が進んだことも大きなメリットとなっており、以前は処理済みの請求書や伝票をファイルに綴じ、キャビネットで保管していたが、その必要がなくなり省スペース化と管理コストの削減に繋がった。創出された時間は、請求書処理の効率化に留まらず、他のバックオフィス業務のDX推進にも活用されている。

熊本を代表する老舗百貨店である鶴屋百貨店様は、インボイスの「Gi通信」を導入することで、長年の課題であった通信費の請求書処理となる「入力」と「仕分け」の業務を抜本的に改革することに成功した。この成功の裏には、自社の課題を正確に把握し、複数キャリアの請求書を「1本化」できるという、最適なソリューションを選択した的確な判断があった。
「特に、少人数でバックオフィスを運営している企業や、業務効率化を推進している企業にとって、非常に効果的なサービスだと思います。」と語る。今回の事例は、伝統ある企業であっても、適切なデジタルツールを導入することで、定型業務から従業員を解放し、より創造的な業務へとシフトさせられることを示している。鶴屋百貨店のこの一歩は、同様の課題を抱える多くの企業にとって、DX推進の羅針盤となるに違いない。
| 名称 | 株式会社鶴屋百貨店 |
|---|---|
| 本社 | 熊本県熊本市中央区手取本町6-1 |
| 代表者 | 代表取締役社長 福岡 哲生 |
| 社員数 | 517名(男204名、女313名) ※2025年2月末現在 |
| サイト | https://www.tsuruya-dept.co.jp/ |