更新日:2024.12.24
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インボイス制度を利用するためには、税務署に適格請求書発行事業者として申請する必要があります。申請が通ると、国税庁より事業者ごとの登録番号が発行されます。
インボイス制度の施行により、取引先の登録番号に誤りがないか確認する業務が増えました。ほかにも、契約前に取引先が適格請求書発行事業者か確認したいケースもあるでしょう。
本記事では、インボイスの登録番号の検索方法について、取引先が適格請求書発行事業者か確認する方法をあわせて解説します。事前に確認方法のフローを明確にしておき、業務の手間を少なくしましょう。
インボイス制度の「登録番号」とは、適格請求書発行事業者の登録を受けた事業者に通知される番号です。インボイス制度では適格請求書を作成・保存する必要があり、この際に登録した事業者を登録した事業者がわかるように登録番号を記載しなければなりません。
この登録番号は「T」と「13桁の数字」で構成され、企業の場合は法人番号、個人の場合は法人番号と重複しない数字が割り当てられます。取引先の登録番号は、国税庁のサイトを利用すれば確認することが可能です。
取引先から伝えられた登録番号を確認する方法は3つあります。登録番号が通知されたタイミングで確認しておかないと、誤りがあった場合にトラブルにつながる可能性があるでしょう。
ここからは、インボイス制度の登録番号を検索する方法を解説します。
国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトでは、登録番号で事業者の検索が可能です。この公表サイトで検索すれば、登録された事業者の氏名や法人名、登録年月日などが確認できます。
この方法は、取引先から登録番号を通知されたときに、内容に誤りがないか確認する場面で役立ちます。
なお、適格請求書発行事業者公表サイトからは登録番号以外での検索ができないため、氏名や法人名で検索したい場合はほかの方法を選びましょう。
取引先の登録番号がわからない場合は、法人であれば国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトにある全件データをダウンロードして法人名で検索することが可能です。全件データはCSV形式・XML形式・JSON形式にわかれており、企業にあわせて使いやすいファイルを選びましょう。
ただし、全件データの内容は前月末までのものとなり、今月登録した事業所の場合は検索できません。さらに、個人事業主も名前での検索ができないため、別の方法を選ぶ必要があります。
インボイス登録番号逆引き検索を利用すれば、法人名から登録番号を調べることも可能です。毎日午前10時に情報が更新されているため、最新の情報が手に入ります。
インボイス登録番号逆引き検索では、「会社名」か「登録番号」で検索ができます。ただし、個人情報保護の観点から、個人事業主の登録番号は調べられません。
>「インボイス登録番号逆引き検索」はこちら
取引をはじめる前に、仕入税額控除を受けられる事業者か確認する目的で、適格請求書発行事業者に登録しているか調べたい場合もあるでしょう。確認方法は複数あるため、自社にとって対応しやすいものを選ぶことがおすすめです。
ここでは、取引先がインボイス制度の登録番号を発行しているか、確認する方法を3つ解説します。
取引先が適格請求書の発行が可能かどうか確認するときは、直接「正式名称」や「登録番号」を問い合わせましょう。
ただし、口頭で確認する場合は、登録番号の聞き間違えや書き間違えが起きる可能性があります。登録番号もあわせて確認するときは、あわせて適格請求書発行事業者公表サイトで誤りがないか検索しておくと安心です。
契約前に見積書をはじめとした書類のやりとりがあれば、登録番号が記載されていないか確認しましょう。書類に登録番号の記載がある場合は、発行者情報の近くに記載されている可能性があります。
ただし、見積書は登録番号の記載が義務付けられていないため、必ず記載されているとは限りません。差出人情報の近くに、Tからはじまる13桁の番号がないか探してみて、記載されていない場合は直接問い合わせることがおすすめです。
取引先が法人であれば、国税庁の法人番号公表サイトを利用することで、企業の法人名から法人番号を調べられます。法人の登録番号はTのあとに続く番号が法人番号になっているため、法人番号を適格請求書発行事業者公表サイトで検索すれば、登録申請の有無を確認できます。
ただし、個人事業主の登録番号は法人番号ではないため、法人番号公表サイトを利用しても検索できないため、本人に確認しましょう。
最後に、インボイス制度の登録番号でよくある3つの質問に回答します。
個人事業主に交付されたインボイスの登録番号は、名前からは検索できません。
適格請求書発行事業者公表サイトを利用して、登録番号から氏名や屋号を検索することは可能です。しかし、名前や住所から登録番号を調べられないようになっています。
個人事業主の登録番号を知りたい場合は、本人に直接確認するか、納品書・請求書などの書類から確認しましょう。
取引先に交付されたインボイスの登録番号がわからない場合は、相手が法人・個人事業主のどちらかで対応が異なります。
個人事業主の場合は直接問い合わせて確認するようにしましょう。法人の場合は会社名から法人番号を割り出して調べる、あるいは、全件データからの検索で調べることが可能です。もしくは、請求書や納品書などの書類に登録番号が記載されているか確認しましょう。
取引先の会社名からインボイスの登録番号を調べるときは、2つのステップで検索が可能です。
もしくは、インボイス登録番号逆引き検索を利用しましょう。
本記事では、インボイスの登録番号の検索方法について、取引先が適格請求書発行事業者か確認する方法をあわせて解説しました。
インボイスの登録番号は、通知されても誤っている場合があり、自社で確認する作業が欠かせません。また、通知されていない場合は、見積書や納品書に記載されていないか確認が必要です。
取引を開始する前であれば、直接「正式名称」と「登録番号」を尋ね、その後に国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトで検索すると、誤りがないか確認できます。
後から番号の誤りが発見されると大きなトラブルにつながる可能性もあるため、早めに本記事を参考に確認して、業務をスムーズに進めましょう。