更新日:2026.09.29

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再三の催促にもかかわらず、売掛金や未払い代金が支払われず、お困りではありませんか?そんなときに検討できる手段の一つが、「内容証明郵便」による請求(督促状)の送付です。
内容証明郵便を使えば、いつ・誰から誰宛てに・どのような内容の文書を差し出したのかを記録として残せます。相手に支払いを強制する効力はありませんが、未払い代金を正式に催告した証拠を残し、その後の支払督促や訴訟などに備えるうえで役立ちます。
この記事では、内容証明郵便の法的な効果や送るべきタイミングから、コピペで使える督促状の文例、郵便局での具体的な送り方と料金、送付後の対応までわかりやすく解説します。
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OneVoice明細を詳しく見る ›「請求書を内容証明で送りたい」と考えたとき、実際に送るのは請求書そのものではなく、請求内容を記載した「督促状」や「催告書」と呼ばれる文書です。
内容証明郵便は、文書1通のみを内容とすることが条件です。そのため、請求書の原本や納品書、契約書などを内容証明の文書に添付・同封することはできません。
督促状の本文に、「いつ発行した・どの請求書番号の・いくらの代金が未払いなのか」を記載し、対象となる請求を特定します。
この記事で「内容証明で送る請求書」と呼ぶものは、この督促状・催告書を指しています。
内容証明郵便とは、「いつ、いかなる内容の文書を、誰から誰宛てに差し出したか」を日本郵便が証明する制度です。
そのため、「そのような文書は送られていない」「書かれていた内容が違う」といった争いを防ぎやすくなります。
ただし、内容証明郵便によって証明されるのは、あくまでその内容の文書を差し出した事実です。文書に書かれた主張が正しいことを日本郵便が証明するものではなく、相手に支払いを強制する効力もありません。
| 内容証明でできること | 内容 |
|---|---|
| 送付内容を証拠として残す | いつ、誰から誰宛てに、どのような内容の文書を差し出したかを残せる |
| 正式な請求であることを伝える | 通常のメールや電話よりも、債権回収に向けた意思を明確に伝えやすい |
| 催告の証拠を残す | 支払いを催告した事実を証明しやすく、時効への対応にも利用できる |
相手に文書が配達された事実まで証明したい場合は、内容証明に加えて「配達証明」を付けるのが一般的です。
なお、内容証明そのものが時効を止めるのではありません。支払いを求める「催告」を行うことで、民法150条に基づき、催告した時から6か月間は時効の完成が猶予されます。
この6か月の間に、支払督促や訴訟などの裁判上の請求へ進むことが重要です。6か月の完成猶予期間中に再度催告しても、さらに6か月延長されるわけではありません。
一般的な売掛金などの債権では、原則として「権利を行使できることを知った時から5年」または「権利を行使できる時から10年」のいずれか早い時点で消滅時効が完成します。通常の売掛金では支払期日を把握しているため、支払期日から5年が一つの目安となります。
内容証明郵便は、相手に強い印象を与えるため、送るタイミングは慎重に判断する必要があります。
今後も取引関係を継続したい相手にいきなり内容証明を送ると、関係性を損なう可能性があります。まずはメールや電話、通常の督促状などで確認し、それでも支払いが行われない場合に検討するのが一般的です。
具体的には、次のようなケースで内容証明の送付を検討します。
電話・メール・通常の督促状などで複数回連絡しても支払いに応じない
「支払う」と約束しながら何度も支払期限を破られている
相手と連絡が取れず、支払いの意思を確認できない
債権の消滅時効が迫っており、時効の完成を猶予させる必要がある
支払督促・少額訴訟など、次の法的手続きを検討している
未払い額の大きさや取引関係、相手の支払い能力、これまでの交渉経緯なども含めて判断しましょう。
内容証明郵便で送付する督促状は、単なる支払いのお願いではなく、今後の法的手続きも想定した正式な通知です。
そのため、「いつの何の代金を、いくら、いつまでに支払ってほしいのか」を明確に特定できるように記載します。
| 項目 | 記載内容とポイント |
|---|---|
| タイトル | 「督促状」「催告書」「最終催告書」など、支払いを求める書類であることが分かる表題を記載する |
| 宛名 | 個人なら氏名、法人なら会社名・代表者名、住所を正確に記載する |
| 差出人 | 自社の名称、住所、代表者名、電話番号などを記載する。押印自体は法律上の必須要件ではない |
| 発行日 | 督促状を作成・送付する日を記載する |
| 請求書番号 | 未払いとなっている元の請求書番号を記載し、対象債権を特定する |
| 請求内容 | 契約日、商品・サービス、納品日など、どの取引に基づく債権なのかを具体的に記載する |
| 請求金額 | 未払い元金、遅延損害金などを分けて記載し、合計額を明示する |
| 支払期限 | 「本書面到達後7日以内」など、最終的な支払期限を明確にする |
| 振込先口座 | 金融機関名、支店名、預金種別、口座番号、口座名義を記載する |
| 期限内に支払いがない場合の措置 | 支払督促や訴訟などの法的手続きを検討する旨を、冷静な表現で記載する |
遅延損害金について契約上の定めがない場合は、法定利率が適用されます。2026年4月1日から2029年3月31日までの法定利率は年3%です。
以下は、未払い代金の催告に使える基本的な文例です。契約内容やこれまでの経緯に合わせて調整してください。
督促状
令和〇年〇月〇日
(相手方の郵便番号)
(相手方の住所)
(相手方の会社名)
(相手方の代表者名または氏名)様
(自社の郵便番号)
(自社の住所)
(自社の会社名)
(自社の代表者名)
(電話番号)
件名:未払い代金のお支払いに関する催告
拝啓
貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、下記契約に基づきご請求いたしました代金につきまして、本日現在、未だご入金の確認が取れておりません。
つきましては、下記の請求内容をご確認の上、本書面到達後7日以内にお支払いいただきますよう、お願い申し上げます。
万一、上記期限内にお支払いいただけない場合は、誠に不本意ながら、遅延損害金の請求ならびに支払督促、訴訟等の法的手続きを検討せざるを得ませんので、ご承知おきください。
敬具
記
1.ご請求内容
契約年月日:令和〇年〇月〇日
商品(サービス)名:〇〇〇〇
請求書番号:XXXXXXXX
2.ご請求金額
未払代金:金〇〇〇,〇〇〇円
遅延損害金:金〇〇,〇〇〇円
合計金額:金〇〇〇,〇〇〇円
3.お振込先口座
金融機関名:〇〇銀行 〇〇支店
預金種別:普通預金
口座番号:1234567
口座名義:カ)ジシャメイ
以上
このテンプレートは一般的な例です。債権額が大きい、契約内容に争いがある、時効が迫っているなどの場合は、送付前に弁護士等へ確認することを検討してください。
郵便局の窓口から内容証明を差し出す場合、郵便局と差出人が保存する「謄本」には文字数・行数の制限があります。
| 書き方 | 文字数 | 行数 |
|---|---|---|
| 縦書き | 1行20字以内 | 1枚26行以内 |
| 横書き | 1行20字以内 | 1枚26行以内 |
| 横書き | 1行26字以内 | 1枚20行以内 |
| 横書き | 1行13字以内 | 1枚40行以内 |
この制限は「謄本」に関するもので、相手へ送る内容文書そのものの文字数・行数を直接制限するものではありません。
句読点や記号も原則として1字として数えます。括弧や単位には個別の数え方があるため、窓口差出しの場合は日本郵便のルールを確認して作成しましょう。
用紙サイズや材質に決まりはありませんが、A4用紙を使うと作成・保管しやすくなります。
支払いが行われないからといって、感情的・威圧的な文言を書くのは避けてください。
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 客観的な事実のみを書く | 契約内容、支払期日、未払い金額、これまでの請求経緯などを記載する |
| 感情的な表現を避ける | 「裏切られた」「何度も無視している」など、感情や評価を盛り込まない |
| 威圧的な表現を使わない | 自宅や会社への押しかけを示唆するなど、相手に恐怖を与える表現を避ける |
| 法的手続きは事務的に記載する | 「期限までに支払いがない場合は法的手続きを検討します」など、冷静に記載する |
内容証明は未払い代金の支払いを促すための正式な通知です。事実を淡々と記載しながら、支払いがなければ次の手続きへ進む意思を明確にしましょう。
郵便局の窓口から送る場合は、次のものを準備します。
| 準備するもの | 内容 |
|---|---|
| 内容文書1通+謄本2通 | 相手へ送る内容文書1通、差出人保管用の謄本1通、郵便局保管用の謄本1通 |
| 封筒1通 | 差出人と受取人の住所・氏名を記載する |
| 印鑑 | 必須ではないが、謄本の訂正などに備えて持参が推奨される |
| 郵便料金 | 通常の郵便料金、一般書留、内容証明、必要に応じて配達証明の料金 |
すべての郵便局で内容証明を受け付けているわけではありません。集配郵便局や日本郵便が指定する郵便局で取り扱われているため、事前に確認しておきましょう。
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 1.必要書類を窓口へ提出 | 内容文書1通、謄本2通、住所・氏名を記載した封筒を提出する |
| 2.郵便局で確認 | 内容文書と謄本、謄本の文字数・行数などが条件を満たしているか確認される |
| 3.証明を受ける | 問題がなければ内容証明として受け付けられる |
| 4.内容文書を発送 | 相手方へ送る内容文書を封筒に入れ、一般書留として発送する |
| 5.謄本と受領証を保管 | 差出人保管用の謄本と郵便の受領証を保管する。配達証明を付けた場合はその記録も保管する |
内容証明は一般書留にする必要があります。さらに、相手に配達された事実まで残すため、配達証明を付ける方法が一般的です。
| 料金の種類 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 定形郵便物 | 110円 | 50gまで |
| 一般書留 | 480円〜 | 損害要償額10万円までの場合 |
| 内容証明 | 480円 | 謄本1枚。2枚目以降は1枚ごとに290円加算 |
| 配達証明 | 350円 | 差出時に申し込む場合。差出後は480円 |
謄本1枚・定形郵便・一般書留・配達証明付きの場合は、合計1,420円です。
110円+480円+480円+350円=1,420円
料金は改定される可能性があるため、実際に送付するときは日本郵便の最新料金を確認してください。
郵便局へ行く時間がない場合は、日本郵便の「e内容証明」も利用できます。
Wordファイルで作成した文書をインターネットからアップロードすると、日本郵便が印刷・照合・封入・封かんを行い、内容証明郵便として発送します。
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 24時間申し込みできる | 郵便局の営業時間に合わせる必要がない |
| 1枚に記載できる文章量が多い | Wordの標準的な設定では1枚あたり約1,584文字が目安 |
| 印刷・封入が不要 | 日本郵便が印刷・照合・封入・発送を行う |
| 配達証明も追加できる | オンライン申込時に配達証明などのオプションを利用できる |
長文の督促状を送りたい場合や、複数の内容証明を発送する場合にも使いやすい方法です。
未払いになる前に、請求書の受取状況を確認
OneVoice明細では、取引先が請求書をダウンロードしたかを確認でき、未確認先への通知も可能です。督促が必要になる前の請求管理を効率化できます。
OneVoice明細を詳しく見る ›内容証明を送れば、自動的に未払い代金が回収できるわけではありません。相手の反応によって、その後の対応を判断します。
入金があった場合は、まず未払い元金や遅延損害金など、請求した金額がすべて入金されているか確認します。
入金を確認したら、必要に応じて領収書や入金確認の連絡を行い、債権がすべて消滅したことを社内でも記録しておきましょう。
「一括では支払えない」「〇月まで待ってほしい」などの連絡があった場合は、相手の状況を確認しながら交渉します。
| 交渉のポイント | 内容 |
|---|---|
| 支払えない理由を確認 | 一時的な資金不足なのか、請求内容に争いがあるのかなどを確認する |
| 分割払い・期限延期を検討 | 回収可能性を踏まえて、現実的な支払計画を協議する |
| 合意内容を書面に残す | 金額、支払日、分割回数などを書面化し、後の認識違いを防ぐ |
内容証明を送っても支払いや連絡がない場合は、支払督促、少額訴訟、民事調停などの手続きを検討します。
| 手続き | 特徴 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 支払督促 | 金銭等の請求について、債権者の申立てに基づき裁判所が支払督促を発する手続き | 書類審査が中心で、通常訴訟より手続きが簡易 | 相手が異議を申し立てると訴訟手続きへ移行する |
| 少額訴訟 | 60万円以下の金銭請求について、原則1回の審理で解決を図る手続き | 比較的早期の解決が期待できる | 通常訴訟に移行する場合がある |
| 民事調停 | 裁判所が間に入り、話し合いによる合意を目指す手続き | 柔軟な解決方法を検討しやすい | 相手と合意できなければ調停は成立しない |
支払督促は、金銭などの支払いを求める場合に利用できる裁判所の手続きです。
書類審査が中心で、債務者が支払督促を受け取ってから2週間以内に異議を申し立てなければ、債権者は仮執行宣言を申し立てることができます。仮執行宣言付き支払督促を得れば、強制執行の申立てが可能になります。
少額訴訟は、60万円以下の金銭の支払いを求める場合に利用できる民事訴訟です。
原則として1回の審理で紛争の解決を図る制度で、証拠や主張を最初の期日までに整理しておく必要があります。
民事調停は、裁判のように勝敗を決めるのではなく、裁判所の調停委員会が当事者の間に入り、話し合いによる解決を目指す手続きです。
支払い方法や分割払いなどについて柔軟な合意を目指したい場合に選択肢となります。
請求額が高額な場合や、相手が債務そのものを争っている場合、時効が迫っている場合などは、早めに専門家へ相談することを検討しましょう。
弁護士は、相手方との交渉や訴訟などの代理を依頼できます。
司法書士は裁判所へ提出する書類の作成などを行えます。また、法務大臣の認定を受けた司法書士であれば、訴額140万円以下の簡易裁判所の民事事件について、支払督促・訴訟・民事調停などの代理を行える場合があります。
内容証明郵便は、「いつ・誰から誰宛てに・どのような内容の文書を差し出したか」を証明できるため、未払い代金を正式に催告した証拠を残す手段として利用できます。
ただし、内容証明そのものに支払いを強制する力はなく、文書の内容が真実であることを日本郵便が証明するわけでもありません。相手への到達も記録したい場合は、配達証明を併用しましょう。
また、催告による時効の完成猶予は6か月です。時効が迫っている場合は、内容証明を送るだけで安心せず、その期間内に支払督促や訴訟など次の手続きへ進む必要があります。
まずはメール・電話・通常の督促状で支払いを確認し、それでも解決しない場合に内容証明を検討しましょう。法的な争いに発展している場合や請求額が大きい場合は、弁護士等への相談も選択肢です。
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