更新日:2025.10.16
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「うちの会社の固定電話って、全部で何回線あるんだっけ...?」という方は結構多いはず。
世の中ひかり電話化が進む一方、まだまだ加入電話(メタル回線)の需要は多い状況となりますが、2025年9月、NTT東日本・西日本は、企業などで広く使われている加入電話(メタル回線)の基本料金を、2026年4月1日利用分から値上げすると発表しました。
「たかが電話代でしょ?」と思われるかもしれませんが、この値上げ、実は多くの回線を保有する企業にとっては、無視できないコスト増となります。
本記事では、今回の料金改定のポイントと、企業にどのような影響があるのかを、具体的なシミュレーションを交えて分かりやすく解説します。
今回の料金改定の対象となるのは、「加入電話」と「加入電話・ライトプラン」です。
●加入電話(アナログ回線)
値上げの背景には、携帯電話や光回線の普及により加入電話の利用が減少し、NTTが通信設備を維持していくのが困難になっているという事情があります。
そして、気になる値上げ額ですが、オフィスなどで利用される「事務用」回線は、1回線あたり一律で月額330円(税込)の値上げ となっています。
(↑ 法人利用となる事務用の場合、一律で月額330円の値上がり。)
月額330円と聞くと、小さな金額に思えるかもしれませんが、回線数によっては、年間の負担額は大きく変わってきます。ここでは、業種や企業規模別にどのくらいのインパクトがあるのかを、いくつかの例を用いたシミュレーションで見てみます。
月額コストアップ:330円 × 20回線 = 6,600円
年間コストアップ:6,600円 × 12カ月 = 79,200円
月額コストアップ:330円 × 50回線 = 16,500円
年間コストアップ:16,500円 × 12カ月 = 198,000円
月額コストアップ:330円 × 200回線 = 66,000円
年間コストアップ:66,000円 × 12カ月 = 792,000円
いかがでしょうか。
これまで意識していなかった固定電話のコストが、年間で見ると数十万円単位で増加することがわかるかと思います。
今回の発表を受けて、自社のコストインパクトの調査をされる際に必要なステップを紹介します。
自社の値上げの影響を確認する際に必要なのが、対象の加入電話の契約数を確認することですが、簡単に把握できる方法は、毎月のNTTからの請求書を確認することです。
請求書をお手元にご準備される際、ファイリングした紙の請求書や、電子保存されたデータの請求明細など、受領や保存方法が異なる場合がございますので注意が必要です。
※NTT東日本・西日本の請求書は、請求金額が8,000円(税込)未満の場合は、翌月に2ヵ月合算で発行される仕組みとなっています。締め日支払日が複数あるため2か月分の請求書のご準備を推奨します。
NTTの請求書および請求データをお手元に集めた後、値上げ対象となる回線を調べます。
紙の請求書であれば、裏面の請求内訳に記載された基本料金の項目名や金額から確認することが可能です。
次に集めた請求書から、電話番号と基本料金項目を確認し、対象回線をリストアップします。
そして、把握した回線数に「330円/月」を掛けて、具体的なインパクトを数字で把握しましょう。
また、各部門や拠点単位で値上げ影響額の把握が必要な場合は、それぞれ対象番号ごとの仕分けが必要となります。
2026年4月まで時間はありますが、多くの回線を保有する企業ほど、現状把握と代替サービスの検討には時間がかかります。
気づいたときには手遅れとならないために、まずは自社の請求書を手に取り、「年間いくらのコストアップになるのか?」を試算することから始めてみてはいかがでしょうか。
(株)インボイスが提供する一括請求サービス「Gi通信」なら、NTTの基本料金が可視化された請求書として受領できるため、値上げの影響をすぐに計算ができます。
請求明細は全てEXCELデータでダウンロードが可能となる為、フィルタをかければNTTの加入回線(メタル回線)だけを抽出可能となります。
・「基本料」 だけを抽出可能。回線数×330円 で月間・年間の増額影響を一発計算
・「部門・拠点」 の影響金額も即時に把握が可能
さらに請求書のダウンロードサイト<GiPortal>では、集約した請求情報から、NTTの加入回線をひかり電話化した際のコスト削減シミュレーションが毎月確認可能になりますので、気になるタイミングでスピーディに把握や分析が可能です。
毎月、お客様先に届く通信費の請求書を(株)インボイスが支払代行することで、お客様には毎月1枚で発行し、明細は全てデータ化を実現が可能です。
毎月の経理処理を行いながら、NTTの加入回線の利用状況の調査やコスト削減余地の把握が行えるようになりますので、「効率化」と「コスト削減」の対策の一手として是非ご検討ください。
○通信料金一括請求サービス【Gi通信】
Q1. 値上げはいつから?
A 2026年4月1日 利用分から(事務用+330円、住宅用+220円)。
Q2. ひかり電話も対象?
A いいえ。今回の改定は「加入電話/加入電話・ライトプラン」の基本料に関するものです。ひかり電話の基本料金は変更御座いません。
・「加入電話」「加入電話・ライトプラン」回線使用料改定について
https://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20250929_02.html(NTT東日本)
https://www.ntt-west.co.jp/denwa/ryoukinminaoshi/ (NTT西日本)
・NTT隔月請求について