更新日:2021.06.15
ー 目次 ー
RPA(Robotic Process Automation)と聞いてほとんどの人が、聞き覚えがある言葉となってきました。いまや新たな働き方を実現するキーワードとなっています。
どの展示会場やどのセミナーを見ても、多くの企業が注目しているのは『RPA』や『AI』等のデジタル分野になります。
そんな中、当社でも『新たな働き方を生み出す』をテーマにRPAの活用やクラウドサービスの活用事例をご紹介、自社に合った『働き方改革』を実行フェーズに移すきっかけやヒントを得ていただくためのセミナーを開催しました。
働き方改革の関連法案が可決されて早、10ヶ月。
"長時間労働の是正" がすでに始まっています。
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セミナー概要
開催日:2019年3月28日(木) 14:00 ~ 17:00
テーマ:RPA・クラウドサービスの活用で自社にあった働き方を実現する。
構成:
1部 IT活用による働き方改革
2部 ウィンアクターを活用したホワイトカラー業務の効率化
3部 個別相談会
会場:株式会社ラクス セミナールーム
今、働き方改革が注目されている中、業務の効率化に取り組む企業が増えています。
政府が掲げている働き方改革とはなんでしょうか。
この中でもラクス社は「長時間労働の是正」について、独自のサービス『楽楽精算』を展開されています。
背景として、会社設立当初より急激に社員数を伸ばしてきたため社員への管理が行き届かず、以前は従業員の長時間労働がまかり通っていたという苦い経験があったそうです。
そんな自社の経験から生まれたサービスが『楽楽精算』で、自社でも導入し約80%の業務工数削減の実績があります。
出典:株式会社ラクス 『IT活用による働き方改革の実現』資料より
"長時間労働の是正" を実現するために『楽楽精算』がどのように活用できるのか。経費精算業務効率化についてお話いただきました。
講演する株式会社ラクス 福田氏
出典:株式会社ラクス 『IT活用による働き方改革の実現』資料より
ラクス社独自の調査(下の図を参照)によると、半分以上のビジネスマンが "経費精算" に苦労している一方、経理担当に関しては "ミスが許されない" というプレッシャーを受けていることが分かりました。
出典:株式会社ラクス 『IT活用による働き方改革の実現』資料より
ITを活用し、時間と場所に捉われない効率的な働き方を実現し、働きやすい環境にしていくことがとても大切だと福田氏は言う。
導入イメージや利用イメージを持って頂くため、デモンストレーションを行っていただきました。
【営業マンの目線】
交通系ICカードと連動し、交通費精算で一番面倒であろう手入力が不要。さらにスマホで撮った領収書も簡単にインポートでき、ペーパレスで申請も可能になります。マルチデバイス対応なので、いつでもどこでも申請が可能です。
【営業管理職目線】
社内規定に準拠した申請内容かどうかの確認が容易にできること、出先での承認作業も可能なことから、余計な事務作業が軽減されます。
【経理部門目線】
お使いの会計ソフトに合わせたCSVデータを自動生成し、さらに全銀対応のFB(振込)データの自動生成もしてくれますので手作業でのミス防止、作業工数の軽減も図れます。
このように、『楽楽精算』は一般社員や営業部門だけでなく、管理職・経理部門に対しても業務効率化を実現できるサービスとなっています。
最後には、『楽楽精算』の導入企業事例のご紹介となり、参加された方も利用シーンの一つとしてイメージが湧いたのではないでしょうか。
ここからは当社の『楽楽精算』導入事例になります。実際に活用している現場(営業担当・営業マネージャー・経理担当)にヒアリングした結果をお伝えさせて頂きました。
出典:株式会社インボイス 『楽楽精算 当社における活用事例』資料より
特に効果が大きかったのが、営業マネージャーの承認タイミングの短縮と精算金と従業員情報の紐付けを実行するための業務軽減です。
さらに、ミスせず一件ずつ精算金を従業員の口座へ振り込む業務は、大変なプレッシャーのかかる業務です。
この部分の工程が自動化されている『楽楽精算』にはとても助けられています。
講演する株式会社NTTビジネスアソシエ西日本 仲野氏
Robotic Process Automation の略で、ソフトウェアロボットを使った業務プロセスの自動化の仕組み・ツールです。
パソコン上で人が行っている様々な操作をロボットが記憶し、人に代わって自動で実行するツールです。
出典:株式会社NTTビジネスアソシエ西日本 『RPAツール WinActorについて』資料より
参加者の中で『RPA』を知っている人は3割程度でした。
資料で細かく説明するよりも、実際にRPAが動いている動画を見ながらRPAの領域をイメージしてもらう方が受け入れやすいという仲野氏の配慮で、講演の半分以上は動画・事例を紹介する内容でした。
動画に関しては、様々な業務を WinActor で自動化している内容のものであり、参加者からも歓喜の声が上がりました。実際の現場作業に思い当たるところがあったのだと思います。
RPAの導入効果を理解していても、実際に使いこなせなければ意味がありません。そして手厚いサポートメニューやラーニングメニューがあるのとないのでは定着率にも圧倒的な差が出てきます。
導入側の不安要素を少しでもなくすため、導入・運用のステップの中で、導入担当者のフォロー体制を整えています。
出典:株式会社NTTビジネスアソシエ西日本 『RPAツール WinActorについて』資料より
これからRPAの導入を検討される参加者の参考になればと考え、当社社内の声を紹介させていただきました。
まずは、"選んだ理由" からご紹介します。
当社ではエクセルを使った反復作業が多く、1日に同様の作業を複数回も行っており、RPAは正にうってつけのツールでした。更には全てが日本語に対応しているのもWinActorだけ※1 だったこと、システム系やプログラミング関係の知識がなくても扱えることから、導入担当者を選ばないという点も導入の実現に大きく寄与しました。
※1 導入当時(約2年前)は、日本語表記対応していたのは WinActor だけでした。
WinActorを導入し、約300時間/月もの業務を自動化することが出来ました。これから大切なのは空いた300時間の有効活用です。
当社ではWinActorの領域をさらに広げるため、現場担当者ならではの自由な発想や、フレキシブルな対応、最適な業務フローの再構築を考える時間に充てています。
小さな成功体験の積み重ねがメンバーの主体性を生み、より一層WinActorの領域を広げることができるのではないでしょうか。
インボイスのWinActor導入事例については社内インタビュー記事をホームページにも掲載していますので、もう少し詳しく知りたい方は是非ご覧ください。
『RPA』を導入して間もない部署に社内突撃インタビュー!
https://media.invoice.ne.jp/column/information/20190314rpa_casestudy.html
今回のセミナーのテーマ『新たな働き方を生み出す』について、業務効率化と自動化の観点から触れてきましたが、大切なのは業務効率化や自動化を実現させるという目線だけではなく、その結果生み出された時間をどれだけ有効活用できるかという、もう一つの目線を持つことです。
生み出した時間により、今まで考えられていなかった新たな価値を生み出すこと、それによる個々のレベルアップを実現し、会社として成長すること、これこそが本当の意味での働き方改革の実現だと思います。
文 阿部 真也