更新日:2025.03.27
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インボイス制度は、2023年に施行された事業者が消費税を正しく納めるためのルールを定めた制度です。インボイス制度に対応した請求書は「インボイス(適格請求書)」と呼ばれ、課税取引をおこなう際は商品やサービスごとの消費税を明記する必要があります。
一方で、消費税が課税されない非課税取引では、インボイスを発行する必要はありません。ただし、ひとつの請求書に非課税取引と課税取引が混在する際はインボイスの発行が求められる可能性があるため、請求書の書き方を理解しておくことでスムーズに業務が進みます。
本記事では、インボイス制度で非課税取引の表示が必要なのか、課税取引と混在する際の請求書の書き方を解説します。
2023年に施行されたインボイス制度は、複数の税率でも事業者が消費税を正しく納めるためのルールを定めた制度です。インボイス制度と同時に導入されたインボイス(適格請求書)では、商品やサービスごとの税率を明記することが求められています。
非課税取引では、消費税が発生しないためインボイスを発行する義務はありません。自社の取引が非課税取引のみであれば、適格請求書発行事業者になる必要もないといえます。
非課税取引と似ている言葉で、不課税取引や免税取引が存在します。インボイス制度においても影響する内容であるため、それぞれの内容や違いを理解しておくことで、トラブルを起こすリスクを抑えられるでしょう。
ここでは、非課税取引・不課税取引・免税取引の違いを解説します。
非課税取引とは、そもそもは課税取引であるものの、法律によって例外的に消費税の徴収が不要となった取引です。非課税取引に当てはまる内容は、以下のとおりです。
非課税取引は、消費者に消費税の負担を求めることが不適切と判断された内容を対象としています。
不課税取引とは、そもそも課税取引の要件を満たしておらず、課税対象に含まれていない取引です。課税取引と判断される要件は以下のとおりです。
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不課税取引は上記要件のどれかが欠けているため、消費税が課税されません。不課税取引の例は以下のとおりです。
免税取引はもとは課税取引であるものが、消費される場所が国内でないことから輸出や特定の国際取引として扱われ、消費税が課税されない取引です。消費税はそもそも国内における商品販売やサービスに課税されるため、国外で消費されるものは対象外になります。免税取引の例は以下のとおりです。
請求書に記載される取引が非課税取引のみであれば、インボイス(適格請求書)の発行は不要です。しかし、ひとつの請求書に課税取引と非課税取引が記載される場合は、適格請求書発行事業者はインボイスを発行する必要があります。
また、インボイスを発行する際は非課税取引と課税取引の見分けがつくように記載することで取引先の混乱が避けられます。
なお、インボイスを発行する際は事前に税務署で適格請求書発行事業者の登録が必要です。インボイスの発行が必要な場合は、事前に登録申請を済ませておきましょう。
課税取引と非課税取引を同じ請求書に記載する際に、書き方を理解していなければ取引先の混乱を招きかねません。インボイス(適格請求書)を発行する際は記載項目が定められているため、漏れがないように確認しましょう。
なお、自社にあわせたインボイスのテンプレートを用意していない場合は、事前に用意しておくことで請求業務がスムーズに進みます。
ここでは、課税取引と非課税取引が混在した際のインボイスの書き方やテンプレートを解説します。
請求書 取引先企業名 自社の企業名 ご請求金額 ¥〇,〇〇〇-(税込)
※印は非課税取引 |
インボイス(適格請求書)には税務署に申請した自社の正式名称を記載しましょう。個人事業主の場合は、本名の記載が必要です。
オンラインでの取引であっても、屋号やペンネーム、ハンドルネームは利用できません。
インボイス制度で適格請求書発行事業者として登録すると、事業者ごとに登録番号が発行されます。登録番号は「T」から始まる13桁の数字で構成されており、法人の場合は法人番号、個人事業主の場合は法人番号と被らない数字が割り当てられています。
インボイス(適格請求書)を発行する際は自社の登録番号を記載する必要があるため、自社の名称付近に記載しておきましょう。
取引年月日には、インボイス(適格請求書)の発行日ではなく取引をおこなった日を記載しましょう。複数取引をまとめて請求する場合は、取引ごとに年月日を記載する必要があります。
インボイス(適格請求書)には、取引内容として提供したサービスや商品の内容を記載しましょう。非課税取引の場合は「※」をつけておき、備考にも「※は非課税取引」と記載することでわかりやすくなります。
インボイス(適格請求書)には、商品やサービスの対価として受け取る金額を記載しましょう。ほかにも、税率ごとに合計した取引金額と消費税額も記載します。
なお、非課税取引の合計金額も記載しておくことで、書類のなかで消費税がいくら発生しているのかが明確になります。
インボイス(適格請求書)の発行時は、書類を受け取る側の事業者名を記載します。自社で判断して記載すると誤っている可能性があるため、発行前に取引先へ宛先を確認しておくことでミスを減らせるでしょう。
本記事では、インボイス制度で非課税取引の表示が必要なのか、課税取引と混在する際の請求書の書き方を解説しました。
請求書に記載する項目が非課税取引のみであれば、インボイス(適格請求書)を発行する必要はありません。ただし、請求書内に課税取引と非課税取引が混在していれば、インボイスの発行が求められる可能性があります。
非課税取引と課税取引が混在する請求書を作成する際は、本記事を参考に書き方を確認しましょう。