【金融業】公共料金支払い等経費処理業務の本部集約により、営業活動に注力できる環境整備に貢献

株式会社広島銀行 様

導入前の課題・背景

営業店の庶務を本部に集約。最後まで残った公共料金支払業務

広島銀行様では、かねてより営業店の経費の処理業務を削減し、各店が営業活動に注力できる環境づくりを進めている。特に管理部門である人事総務部（本部）では、人的リソースを極力営業活動に割けるよう、バックオフィス側から支援しており、2019年4月には、経費の処理業務を人事総務部に集約した。人事総務部総務課の森山課長はその狙いをこう語る。「151の営業店（128拠点※）それぞれで経費の処理業務を個別に効率化、省力化するには限界があります。特に銀行は金融機関という性質上、特有の経費処理があり、その業務負荷が非生産的な時間を生んでいました。これを解決するには、業務を集約したうえで効率化に着手するのが望ましいと考え、営業店が行っていた庶務の作業を一カ所に集め、事務処理業務全体の省力化を目指しました」。
（※店舗内店舗として複数の営業店を擁する拠点があるため）

取り組みを進めていた2019年末、日本政策投資銀行を通じて、インボイス社の通信料金一括請求サービス「Gi通信」の存在を知る。「事務処理の省力化に努めていた時期で、経費の処理業務は特に煩雑でしたので、話をうかがいすぐに導入を決めました。さらに、通信費がまとめられるなら公共料金も同様にとりまとめができませんか？と私から尋ねました」と、森山氏は当時を振り返る。

公共料金の支払いは、金融機関といえども一般企業と同様、契約拠点ごとに請求書が発行され、紙証憑（収納報告書※）を処理する手続きが必須である。「他の業務は本部に集約することでかなり効率化できましたが、公共料金の支払業務に関わる事務処理は、最後まで営業店に残っていました。年間で延べ1,000件を超える処理のため、通信費同様まとめていただければありがたいと思ったのです」（森山氏）。

（※公共料金の払込票。当該払込票によって支払われたことを証明する紙証憑を指す）

導入のきっかけと決め手

業務効率化はもちろん、グループ会社の利益にも資することが決め手に

導入の決め手は、営業店から公共料金の支払業務を無くせること、ペーパーレス化が実現できることなど、業務効率化に寄与する点である。これに加えて広島銀行様では、グループ企業の収益に寄与する点にも注目した。森山氏は、「グループ内のクレジットカード会社を通じて一括精算できる点（※Gi通信のみ）も大きな動機になりました。管理部門として銀行本体の生産性向上のみならず、グループ会社にもよい影響があるなら、導入しない手はありません」と語る。

社内会議の様子

導入後の効果

狙い通り効率化とコスト削減に寄与、時系列で追える明細一覧が大活躍

2020年の春にGi通信およびOneVoice公共を導入し、６月から本格的な運用がスタートした。森山氏は導入効果について、次のように語る。「狙い通り、営業店から煩わしい作業を無くすことができました。請求書を一本化することで削減された時間や労力を、本来の営業活動に投じられる環境になりました。また、ペーパーレス化により事務的なコスト削減も実現しています」。

また、久保山氏は各拠点の利用状況を、ポータルサイトでいつでも確認できること、拠点別の利用一覧を時系列で追えることを高く評価する。「前年度との比較や、電気料金が急激に上昇するなど大きな変化があった際の検証に役立っています。従来は証憑や伝票などの紙を、１枚１枚確認する必要がありましたが、今はポータルサイトへのアクセスですぐに解決します。一覧はExcelで加工できるので、さまざまな資料作りがとても楽になりました。CO₂排出量についても、エネルギー使用量が分かるので、官公庁への報告書作成にも大変助かっています」（久保山氏）。

今後の展望

管理部門発の貢献をグループ全体に波及していきたい

広島銀行様は、グループ全体で “幅広いサービスを通じて、地域社会と共に、「未来を、ひろげる。」”というパーパスや、「SDGs宣言」を掲げ、さまざまな活動に取り組んでいる。OneVoice公共の導入により、事務処理にかかる紙やインク等の消耗品や備品の削減に成功、管理部門の立場から環境負荷の軽減に貢献することができた。「OneVoice公共は、働き方改革やSDGsの流れにマッチしたサービスだと感じます」と久保山氏は語る。森山氏は、「グループ全体の生産性がよりいっそう向上するよう、改革の手を止めることなく、バックオフィスの改善に努めていきたい」と意欲を語った。

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