更新日:2024.11.29
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手作業で請求書を作成する場合、業務効率が上がらず、経理担当者の負担が増えたり、取引先を待たせたりする可能性が高まります。また、人的な作業によるミスが起こるリスクも高いです。
このようななか請求書発行システムが注目を浴びており、さまざまな企業で導入されています。請求書発行システムでは、請求書の発行から送付、管理や仕訳などをおこなうため、手作業の業務を大幅に減らすことが可能です。
この記事では、請求書発行システムの基礎知識や導入するメリット、比較ポイント、おすすめのシステム5選を紹介します。
請求書発行システムとは、請求書の発行や送付、受取や管理、仕訳などの業務を簡易的な操作で外注できるシステムのことです。2022年に電子帳簿保存法が改正され、電子データとしての請求書の扱いが変わり、その変化に対応するために多くの企業が請求書発行システムを導入しています。
ここでは、請求書発行システムの概要について紹介します。
請求書発行システムは請求書業務を効率化するために開発されたシステムであり、以下のような機能が備わっています。
上記は基本的な機能であり、システムごとに細かな機能やサービス内容が異なります。システムごとに強みが異なることから、自社に適した機能があるシステムを選ぶことが重要です。
請求書発行システムはさまざまな企業から提供されており、それぞれでシステムの種類が異なります。具体的には以下の3種類にわかれています。
それぞれ特徴が異なることから、請求書発行システムの種類を紹介します。
オンプレミス型は社内サーバーにシステムを構築するタイプで、自由度の高いカスタマイズができる点が特徴です。導入には高いコストと専門的な知識が必要ですが、他社にはない自社独自の業務にも柔軟に対応できます。導入資金が豊富にあり、社内でエンジニアを抱える企業におすすめのタイプといえるでしょう。
クラウド型はインターネット上のサーバーに構築されたシステムを利用するタイプで、現在では多くの企業に利用されています。料金は月額制で初期費用が不要で導入できるものもあり、予算が限られている会社におすすめです。
パッケージ型はパソコン上にアプリケーションとして、請求書発行システムをインストールするタイプです。一度購入したら追加料金が発生しない買い切りタイプが多く、請求書発行システムにランニングコストを割けない企業におすすめです。
請求書業務は法律上のルールが変更される度に、新しいルールに対応する必要があります。とくに、手作業で対応をしている企業にとっては、経理担当者に大きな負担を与えてしまうでしょう。
請求書発行システムを利用すれば、システム側で新ルールに適用した業務がおこなえるようにアップデートされるため、ルール変更による対応に追われる必要はありません。
請求書発行システムを導入するメリットについて理解しておくと、導入後の運用イメージが明確になるでしょう。
ここでは、請求書発行システムを導入するメリットを5つ紹介します。
請求書発行システムを導入することで、多くの業務を1つのシステム内で完結させることができ、請求書業務の工数を大幅に減らせます。
たとえば、請求書発行から交付、入金・出金管理を手元で管理可能です。また、自動入力機能などもあるため、簡単なデータであれば入力が不要になります。
ただし、複雑な業務や独自の業務には対応しないケースもあるため、導入前の確認が必要です。
法改正によって、請求書の対応方法が変更される場合があります。請求書発行システムでは、システムのアップデートによってルール変更に対応するため、自社側で法改正への準備をおこなう必要はほとんどありません。
ただし、導入するシステムによって法改正へ対応するスピードに差があるため、導入前に比較することが重要です。
請求書業務には手作業による計算やデータ入力などが含まれており、ヒューマンエラーによるミスが生じる可能性があります。もし、請求金額や顧客情報、送信先に誤りがあれば、取引先も巻き込んだ大きなトラブルに発展しかねません。
請求書発行システムは計算やデータ入力を自動でおこなうため、ヒューマンエラーによる誤入力などのミスが削減可能です。
請求書発行システムはオンライン環境があればどこでも利用可能であるため、リモートでも請求業務がおこなえます。また、システムによっては、社内の共有機能も優れていることから、共同での作業もスムーズに進められます。
ただし、インターネット環境が不安定な場合は作業が滞るリスクがあるので注意しましょう。
請求書発行システムを導入することで、請求書関連の業務をインターネット上でおこなえます。手作業で使用していた紙や印刷用インクなどのコストを大幅に減らせます。
システム導入コストと比較しても、中長期的に考えれば十分な費用対効果が得られるでしょう。ただし、自社の業務や規模にあわないシステムやプランを選ぶと、かえってコストが高まる可能性があるため注意が必要です。
請求書発行システムは、提供会社によって機能やサービス内容が異なります。基本的な機能は同じである一方で、細かな機能やサービスが異なることから、導入する際にはそれぞれの機能・サービスを比較することが重要です。
ここでは、請求書発行システムの比較ポイントを3つ紹介します。
請求書発行システムの導入にあたって、自社の課題を解決できる機能やサービスが備わっていることが大前提です。たとえば、法改正への対応に戸惑っている場合、法改正への対応が迅速なシステムを選びましょう。
公式ホームページの口コミや導入事例などを確認し、実際にどのような課題を解決できたか確かめるのもポイントです。
請求書発行システムは、提供企業によって導入や運用のコストが異なります。そのため、導入・運用コストと機能やサービスを比較し、自社にとってコストパフォーマンスが高いシステムを選びましょう。
なお、単純な価格比較には注意が必要です。価格が安価なシステムのなかにはサポートがないものもあり、システム上の問題が発生した場合に対応してもらえないリスクがあります。
システムの操作方法がわからない場合やサービス利用上のトラブルが生じた際に、サポートの対応が早いと業務が滞らずに済みます。たとえば、専門知識を持ったスタッフによるサポートや導入後のアフターフォロー、24時間対応などがあれば、安心して利用できるでしょう。
請求書発行システムの効果を最大限に得るには、自社に適したシステムを導入することが大切です。自社の課題とシステムの強みを照らし合わせて、本当に課題が解決できるのかを検討しましょう。
ここでは、おすすめの請求書発行システムを5つ紹介します。
OneVoice明細は無料デモがあり、直感的な操作に定評のある請求書発行システムです。
システムの導入がはじめての企業でも、実際の使用感を試せる点で人気があります。また、直感的な操作でシステムが利用できるのも好評で、経理担当者の負荷を軽減できます。
楽楽明細は、業界シェアがトップクラスの人気を誇る請求書発行システムです。
累計導入件数は8,000社を超えており、法律対応や請求レイアウトなどの業務を効率化できる機能も充実しています。また、複数の支店への請求書をまとめて本社に送信できるのも便利なポイントです。
奉行Edge 発行請求書DXクラウドは、サポート機能が充実している請求書発行システムです。
コミュニティサイト「奉行まなぼーど」では、システムの使い方が丁寧にマニュアル化されているため、機械に疎い方でも利用できます。また、30日間の無料トライアル期間が設けられており、使用感を確かめてから導入できるのも強みです。
freee請求書は、自動化された入金管理システムが特徴の請求書発行システムです。
銀行口座から自動で入金明細を取得してくれるので、時間の短縮やミスの発生リスクを抑えられます。月額費用だけで導入できるため、まとまった導入費用がなくても問題ありません。
ジョブカン見積/請求書は、会社ロゴの挿入や会社印の捺印などのデザインを簡単におこなえるため、クライアントが指定したフォーマットが特殊な場合であっても安心です。また、このシステムには30日間の無料お試し期間があります。
本記事では、請求書発行システムの基礎知識や導入するメリット、比較ポイント、おすすめのシステムを解説しました。
あらゆる業務の電子化が進む昨今、請求書業務においても電子化が求められる時代へとなってきました。度重なるルール変更もあり、請求書発行システムの導入はどの企業でも常識になりつつあります。
現在、請求書発行システムの導入を検討している人は、まずは自社の課題とシステムの特徴を照らしあわせることが重要です。そのなかで得られるメリットが大きければ、無料トライアルのあるシステムを導入してください。