更新日:2025.08.25
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1on1ミーティング、形だけになっていませんか?
「なんとなく雑談で終わってしまう」
「業務連絡の延長のようになっている」
「部下がなかなか本音を話してくれない」
そんな悩みを抱えている経理課長の方も多いのではないでしょうか。
特に中小企業の経理部門では、少人数で日々の業務に追われる中、人材育成や業務改善がつい後回しになってしまいがちです。だからこそ、限られた時間の中で効果的な1on1を実現するには、ただ実施するだけでなく、「どう進めるか」を意識することが大切です。
形だけで終わらせず、目的を持ってどう進めるかが、チームの成長を左右するのです。
このコラムでは、株式会社インボイスが発行する【「中小企業の経理課長必見!」1on1ミーティングの効果的な進め方】をもとに、経理課長が現場で実践できる1on1ミーティングの進め方を、ポイントごとにわかりやすく解説します。
1on1ミーティングは、経理課長と部下の間で定期的に行われる対話の時間です。業務の進捗確認や問題解決、キャリア相談、フィードバックなど様々な内容を話し合うことで部下の成長を支援することを目的としています。
中小企業の経理部門は、少人数で多くの業務をこなす現場がほとんどです。そうした環境では、日常業務の中で部下の悩みや課題に気づくのは簡単ではありません。
だからこそ、1on1は、業務状況の確認に加え、日々の業務では拾いきれない声を聞く貴重な機会となります。
この時間をどう活用するかによって、部下のモチベーションやチーム全体のパフォーマンスは大きく変わってきます。単なる「進捗確認の場」で終わらせず、信頼関係を築く"対話の場"として機能させることが、1on1を成功させるために重要なポイントとなります。
1on1ミーティングは、ただ定期的に開くだけでは十分な効果は得られません。限られた時間の中で意味のある対話を生み出すには、事前の準備がとても重要です。
たとえば、ミーティングの目的を整理しておく、部下の最近の状況を把握しておく、必要な資料を用意しておく等、基本的な準備が、1on1を「ただの雑談」で終わらせず、信頼関係を深める時間へと変えていきます。
以下の表では、効果的な1on1を行うための準備項目をまとめていますが、中でも特に大切なのが「部下の状況把握」です。
部下の最近の業務内容や成果を事前に把握しておくことで、相手に合わせた対話がしやすくなります。
相手の状況を理解したうえで話ができると、部下も「ちゃんと見てもらえている」と感じ、安心して本音を話しやすくなるのです。
1on1で重要な信頼関係をしっかり構築し、オープンにコミュニケーションが取れるよう5つの準備項目を押さえておきましょう。
1on1の時間が場当たり的だったり、一方的なコミュニケーションになってしまうと、部下にとっては「話しにくい」「あまり意味を感じられない」といった時間となってしまいます。
1on1がうまく機能するかどうかは、経理課長のリーダーシップとコミュニケーション力に大きく左右されます。部下の成長や信頼関係の構築につなげていくためには、進め方をしっかり設計し、意図をもって対話をリードしていく必要があります。
たとえば、「悩みを聞いて、アドバイスをする」といった一方向のやりとりだけでは、有意義な時間にはなりません。
オープニングでは、いきなり本題に入るのではなく、最近の出来事など軽い話題から始めることで、部下の緊張がほぐれ、話しやすい空気を作ることができます。
また、クロージングではその日の話を一緒に振り返り、次回までのアクションを確認することが重要です。これにより、1on1は"その場で終わる対話"ではなく、"次につながる行動の時間"へと変わっていきます。
以下の表では、1on1を効果的に進めるための基本ステップをまとめています。ぜひ日々の1on1にご活用ください。
1on1ミーティングは、単なる「業務報告の場」ではなく、部下の成長を支え、チームの力を最大化するための大切な"対話の時間"です。
特に中小企業の経理部門のように、少人数で多くの業務をこなす現場では、日々の業務の中で部下の悩みや課題に気づくのは簡単ではありません。だからこそ、1on1という時間を意図的に確保し、明確な目的を持って実施することが重要です。
この記事では、事前準備から当日の進行、信頼関係の築き方まで、1on1を効果的に進めるためのポイントをご紹介しました。特別なスキルは必要ありませんが、「どう進めるか」を知っているかどうかで、得られる成果は大きく変わります。
そして忘れてはならないのが、1on1は"終わったあと"が重要ということです。
その場で話して終わりではなく、後日のフォローアップや評価まで行うことで、初めて部下の成長につながります。「フォローしてくれてる」と部下が実感できたとき、1on1はやっと"意味のある時間"になります。
本資料では、1on1後のフォローアップや評価の仕方まで詳しくまとめています。
部下との信頼を築き、チームの力を引き出すための実践的なノウハウを、ぜひご活用ください。
1on1は、経理課長自身のリーダーシップを高める機会にもなります。
部下との対話を通じて、新たな視点や気づきを得ながら、自身の成長にもつなげていきましょう。