更新日:2024.05.13
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電子帳簿保存法とは、帳簿書類を電子データで保存する際の要件をまとめた法律です。タイムスタンプは上記の電子データの真実性を確保するために用い、押すためには専用のソフトフェアが必要です。
この記事では電子帳簿保存法の概要と、タイムスタンプの目的や仕組み、導入方法を解説します。
● 電子帳簿等保存:パソコンなどで作成した帳簿や書類をそのままデータとして保存する
● スキャナ保存:紙書類をスキャンし、画像に変換し保存する
● 電子取引:メールやパソコンなどで受領した取引情報をデータのまま保存する
タイムスタンプは、上記のうち、スキャナ保存や電子取引データ保存に対して押します。
[注1]総務省:タイムスタンプとは?
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/security/basic/structure/05.html(参照:2022-04-08)
● インターネットに接続されている環境を用意する
● 時刻認証事業者(TSA)と契約する
● タイムスタンプが使えるシステムを導入する
なお、TSAとは一般財団法人日本データ通信協会により認定を受けた民間事業者のことです。
またタイムスタンプソフトには、タイムスタンプ機能のみ利用できるソフトや、タイムスタンプ機能が付随した会計ソフトなどもあります。
また、料金形態にはタイムスタンプを押せる上限までは定額制(上限を超えた場合1スタンプごとに課金)のものから、従量課金制(1スタンプ〇円)などさまざまあり、アカウント追加時にオプション費用が発生するケースもあります。
導入の際は自社にあった価格・機能のソフトを見極めましょう。
● 電子帳簿保存法の対象となる紙書類を用意する
● スキャナやスマートフォンなどで書類をPDF形式で読み取る
● PDFデータをタイムスタンプソフトに読み込ませる、またはアプリケーションをファイルに適用する
● PDFデータにタイムスタンプが押される
なおソフトウェアにより仕様は若干異なります。
検証機能のあるタイムスタンプソフトなら、既にスタンプが押されているデータを読み込み、改ざんされていないかの確認も可能です。
● 税務署長の事前承認制度廃止
● スキャナ読み取り前の国税関係書類への自署不要
● 検索要件の記録項目を取引年月日・取引金額・取引先に限定
● 適正事務処理要件の廃止
改正後の電子帳簿保存法は、令和4年1月1日以降に行うスキャン保存や電子取引から適用されます。
利用する場合は別途税務署に申請する必要はありません。
ただし、既に事前承認制度を利用している事業所では、取り止めの届出を管轄の税務署に提出する必要があるため注意しましょう。