更新日:2024.08.23
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会計処理は事業経営に直結する大切な業務です。どの会計ソフトを採用するかは、経理作業の効率を左右する重大な選択になります。とはいえ、ソフトウェアの世界には数多くの製品があり、悩んでいる方もいるでしょう。本記事では、専門的で高度な処理にも対応できるピー・シー・エー株式会社の会計ソフト「PCA会計」について解説します。
PCA会計のクラウドサービスは、すでに開始から10年以上の実績があり、その導入実績は19,000(2022年6月現在)を超えています。同時に、会計の初心者でも使いやすい機能を豊富に備えています。
PCA会計について知りたい方に、導入のメリットとデメリットも含めて紹介します。ぜひ参考にしてください。
PCA会計は、会計業務に必要な機能を幅広く備え、日々の取引を伝票入力するだけで試算表や元帳、決算書の作成ができる会計ソフトです。
事前に仕訳が設定されているため、簿記の知識がなくても項目を選ぶだけで記帳できます。画面もわかりやすく、初心者でも操作しやすいソフトと言えます。それだけでなく、経営分析や管理帳票などへの出力もでき、高度な使い方も可能です。最初は単なる記帳作業に使用し、慣れてきたら高度な作業に挑戦してみるのがおすすめです。
開発元のピー・シー・エー株式会社は1980年創業の企業業務向けソフトウェア会社です。基幹業務での実績とノウハウを生かして、製品を磨き上げてきました。一般企業だけでなく、公益法人や医療法人など特殊な会計に対応したシリーズも展開しており、会計ソフトの世界でもユニークな位置にいます。
PCA会計は、企業の規模やニーズ、利用環境に応じて選べるように、以下の2つのシリーズが用意されています。
パッケージ型のPCA会計は、従来型のソフトウェア購入に加えて、サブスクリプション方式の「PCAサブスク」も選択できます。
パッケージ型は、ハードウェアや施設の運用費が別途必要になりますが、社内のセキュリティ規程などからクラウドを利用できない企業にとって魅力的な選択肢となります。
パッケージ型
PCA会計DX |
経理じまんDX |
PCA建設業会計DX |
PCA個別原価会計DX |
PCA公益法人会計DX |
PCA社会福祉法人会計DX |
PCA医療法人会計DX |
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価格(税込) |
187,000円から |
77,000円 |
440,000円から |
330,000円から |
638,000円から |
297,000円から |
440,000円から |
PCAサブスク月額(税込) |
9,900円から |
4,290円から(会計 jiman) |
9,900円から |
9,900円から |
9,900円から |
9,900円から |
4,290円から |
対象 |
大企業・中小企業向け |
小規模企業・個人事業主向け |
建設業向け |
個別原価を扱う業種向け |
公益法人向け |
社会福祉法人向け |
医療法人向け |
特徴 |
・部門グループにおける部門の階層管理が可能 ・管理会計用仕訳の登録 |
・わかりやすいインターフェース ・詳細な仕訳検索が容易 ・多彩な入力方法 |
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クラウド型のPCA会計は、インターネット環境があればどこからでもアクセスできるため、場所を選ばずに利用できます。
クラウド型は、初期費用を抑えられ、サーバーの運用管理も不要なため、手軽に導入できます。また、AWSを利用するオプションも用意されており、柔軟な対応が可能です。
どちらのシリーズも、企業の規模やニーズに合わせて最適なものを選ぶことができます。PCAのウェブサイトや販売代理店に問い合わせることで、最適なシリーズを選ぶことができます。
PCAクラウド会計 |
PCAクラウド建設業会計 |
PCAクラウド個別原価会計 |
PCAクラウド公益法人会計 |
PCAクラウド社会福祉法人会計 |
PCAクラウド医療法人会計 |
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料金(月額税込) |
11,550円から |
14,300円から |
14,300円から |
14,300円から |
14,300円から |
14,300円から |
対象 |
中小企業 |
建設業 |
個別原価を扱う業種 |
公益法人 |
社会福祉法人 |
医療法人 |
特徴 |
・迅速な制度改正対応 ・充実のサポートサービス |
・工事名・施行場所・請負金額などの登録 ・豊富な工事関係帳票 |
・名前・場所・請負金額などの個別管理マスタ ・豊富な個別原価管理帳票 |
・会計区分、事業区分の自由な設定 ・事業区分ごとの予算作成が可能 |
・平成28年改正社会福祉法対応 ・充実の承認機能 |
・仕訳の承認機能搭載 ・予約伝票による入力忘れ防止 |
PCA会計の選び方
PCA会計にはバリエーションがありますが、選ぶ際に以下のポイントがあります。
詳しく解説します。
クラウド型とパッケージ型は基本的な機能は同じですが、パッケージ型は別途ハードウェアなどが必要で、すぐに利用したいならクラウド型のほうが向いています。
しかし、セキュリティ規定などで、クラウドをデータをサードパーティのデータセンターに置けない企業ユーザーもあります。そういう場合は、パッケージ型を選択することになります。
PCA会計シリーズには、パッケージ型のソフトウェアを定額で利用できるPCAサブスクがあります。自社内にサーバーを置くことも、会社指定のクラウド事業者で利用することも可能です。
クラウドのほかに、パッケージの買い切り購入かサブスクかという選択肢もあるので、条件に従って細かく検討することをおすすめします。
PCA会計を選ぶ際、企業・個人で使用するのか、事業規模がどれくらいなのかもポイントです。製品ラインアップは、「PCA会計DX」「PCAクラウド会計」「PCAサブスク会計」のほか、小規模企業・個人事業主向けの「経理じまんDX」など豊富にそろっています。
また規模の大きい企業には、グループ企業管理などを備えた上位製品「PCA会計hyper」、さらに建設業、公益法人、社会福祉法人、医療法人など特殊な業種の会計処理に対応した製品もあるので自社の事業に応じて選べます。
PCA会計を使い始めるまでの流れは以下の通りです。
まずは、PCA会計の公式サイトにアクセスし、希望するシリーズの利用申し込みを行います。申し込みフォームに必要な情報を入力し、送信しましょう。
申し込みが完了すると、PCAから利用通知書が送られてきます。この通知書には、重要な情報が含まれているので大切に保管してください。
利用料金の支払いのために、「預金口座振替依頼書類」に必要事項を記入し、PCAへ返送します。
PCAから送られてきたIDとパスワードを使って、Webサイトにログインします。
ログイン後、初期設定を行い、PCA会計を使い始めることができます。具体的な操作方法は、PCAが提供するマニュアルやサポートを活用しましょう。
これらのステップを踏むことで、スムーズにPCA会計を導入し、効率的な会計業務を実現できます。もし、導入や操作で不明な点があれば、PCAのサポートに問い合わせることをおすすめします。
初心者にとって、PCA会計を使うメリットには以下のようなものがあります。
PCA会計は一般企業向けのソフトだけでなく、以下の特殊な業種向けソフトも提供しています。例えば、以下のような製品です。
これらに該当する業種であれば、より効率的な会計処理が可能になります。
「PCAクラウド」はPCA会計のサービスの一つですが、19,000以上の導入実績があります。多くの企業に利用されているのは信頼性が高い証拠です。
稼働率保証績は99.95%で、下回った場合は料金保証や返金サービスを実施しています。
会計処理では仕訳をする必要がありますが、PCA会計は自動仕訳に対応しているため、特に会計初心者には安心です。
手動入力は会計初心者でなくても仕訳ミスが発生しやすく、自動仕訳は熟練者にも便利な機能です。ネットバンキングや銀行などの取引明細を取り込むことで自動仕訳は簡単にできます。
初心者がPCA会計を使う上では、いくつかデメリットもあります。
PCA会計は、機能が豊富であると同時に価格が高めに設定されています。内訳としては、初期費用でいえばクラウド型のほうが安価ですが、長期的にみるとパッケージ型のほうがコストを抑えられる可能性もあります。
クラウド型はパッケージ型のように買い切りではなく、運営し続ける限り月額費用がかかるためです。そのため、PCA会計の導入を考えている場合は自社のニーズと機能面から慎重に検討する必要があります。
ピー・シー・エーのWebサイトでは、同じ機能をクラウドとパッケージで5年間利用した際の比較シミュレーションなども公開しています。参考にしてください。
PCA会計が提供するソフトは機能が豊富で魅力があります。しかし、それが全てのユーザーにメリットになるとは限りません。小規模企業や個人事業主は使わない機能もあり、アップデートのたびに機能が複雑化していくおそれがあります。
そのため、製品がニーズに合うのか慎重に検討する必要があります。
PCA会計は、日々の取引を伝票入力するだけでさまざまな書類の作成が可能です。また、わかりやすい操作画面で、自動仕訳が搭載されているため手入力による入力ミスを防げるなど初心者に優しい会計ソフトです。
製品構成は大きくクラウド型とパッケージ型に分かれます。またパッケージ型ながら買い取りでなく、定額料金で利用できる「サブスク」もあります。
PCA会計は導入実績が豊富で信頼性が高く、安心して利用できます。一方で、他社と比較して価格が高めに設定されています。PCA会計の導入を検討している企業は、自社の事業内容なども考えながらニーズに合ったソフトを選びましょう。