株式会社セールスフォース・ドットコム 様
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様々な企業の事業拡大を支えるソリューションの提供で急成長中のセールスフォース・ドットコムでは、取引先や社員の増加に伴う経理部門の業務負荷が課題として顕在化していた。
通信費目に関しては、インボイスのサービス導入直前、複数のキャリアと多数の契約があり、それに対する請求書が毎月届いていた。これらは、各キャリアの締め日ごとにバラバラと来るうえに、自動引き落としや振り込み、窓口支払いなど、支払方法もまちまち。しかも請求書の到着から支払いまでの期間が短く、他の一般的な請求処理業務のサイクルとは異なるため、毎月変則的な対応を強いられていた。
「必要な請求書がちゃんと届いているかどうかの確認、部門ごとの入力・集計や承認、支払い手続き、本契約以外の請求への対応、伝票作成とファイリング・・・。通信費の請求処理業務だけでも煩雑かつ膨大です。しかも毎月末の一番忙しい時に、本契約外の請求書の確認作業などイレギュラーな業務が発生したり、確認や承認に手間取る間に支払期限が迫って延滞金の心配をしたりと、いつも神経をすり減らしていました」と語るのは、同社で請求処理全般の実務に携わる堤玲子氏(財務部 アカウントペイアブルシニアリード)だ。
購買と支払い、経理精算を統括するエリック・アンダーソン氏(購買部 シニアマネージャ)は、その背景に同社特有の事情があると語る。「社員をどんどん採用していますので、比例して回線が増えていきます。それだけではなく、IT企業ですから、サービスを提供するにあたってのテスト環境構築用に、端末や回線を契約する場合が少なくありません。また、キャリアも実は我々のお客様でもありますので、訪問時にはお客様のキャリアの端末を持参する必要があります。様々な事情の元に、各部門が営業予算で通信会社と直接契約するケースが増えていたのです」。
しかし、部門が契約した回線も、請求処理は経理の仕事である。ただでさえ仕事量が増える月末に、見覚えのない請求書の確認作業に時間を取られる。「仕事は通信費の支払いだけではありません。でも、請求書が届くたびに対応せざるを得なく、仕事の効率が落ちます。しかも、IT部門の動きがある程度わかる、経験値のある経理部員が対応しなければなりません。とにかく通常の請求処理とは異質なことが毎月起こり、大きなストレスでした」と堤氏。
経理担当者の負荷に加えて、エリック氏はこう続けた。「人もどんどん採用しますから回線が増え続けて、それが固定電話か、携帯電話か、WiFiか、国際電話か・・・。会社としての本契約と部門の個別契約が混在し、いよいよ管理しきれない、このままでは大変なことになるという危機感がありました」
購買を担当するエリック氏は、日常的に様々な提案を聞く立場にある。実際、経理業務を効率化するために、多くのベンダーの提案を聞いた中から、インボイスのサービスを選んだ決め手は何だったのか?
「一括請求サービスはいくつかありましたが、弊社が望む形でまとめてくれるところはインボイス以外にありませんでした。サポート範囲が広いのです。代表的なほとんどのキャリアに対応していますし、制約もほぼありません。他社は、こちらが望むことをできないか、できてもオプションになるところがほとんどでした」(エリック氏)
「欲しいデータを、欲しい形式で提供してくれます。弊社の要望を最大限聞いていただき、こちらで手間をかけずに部門別の集計が出せるようにしていただきました。自社の固定フォーマットでしかデータの提供はできないというベンダーが多い中で、希望に応えてくれるフレキシビリティも、インボイスのサービスに惹かれた大きな要因です」(堤氏)
「導入を決定してから、移行するまでの時間が早かったですね。提案通り、数か月で移行を完了しました。1本化した後も何通か新しい請求書を追加しましたが、それも数回のやり取りですんなりまとまりました」(堤氏)
「何かあればすぐに営業担当が対応してくれます。弊社もスピード感を持って仕事を進めることをモットーとしていますので、レスポンスの良さなど、仕事の進め方で波長が合ったことも好印象でした」(エリック氏)
「移行作業が拍子抜けするほど楽でした! 新たなシステムの導入には、たいてい面倒な移行作業が伴うので、そこまで大変なら今のままでいいと、思ってしまいます。今回は特に、請求書の支払いを移行しますから、当然何十通もの請求書1通1通に対してのペーパーワークが必要になるだろうと考えていました。でも実際は違いました。私は、ただ通信費関連の請求書をインボイスさんにお渡ししただけ。すべての手続きをインボイスがやってくれましたし、ペーパーワークもキャリアごとに1枚で済み、本当に楽で助かりました」(堤氏)
「インボイスの営業の対応はレスポンスが早くて対応が良い・・・実はこれが私としては決め手でした。購買の責任者としては、ベンダーの営業にはアドバイザー的な役割で、我々が気付かない弊社の課題をすくいあげてソリューションを提示してほしい。パンフレットやWebサイトを見ればわかる話をするだけなら、時間の無駄です。ある程度はその道の専門家として、我々のニーズや課題を引き出してくれるような質問や、プラスアルファの提案が欲しいのです。
弊社には、『カスタマーサクセス(顧客の成功)』を実現するという経営理念があります。インボイスの営業からの提案を聞きながら、この会社は通信費用に関して、相当な経験と知見があると思いました。こちらが望む以上のメリットを考えた提案をいただいた。まさにカスタマーサクセスです。顧客視点の提案力がインボイスにはある。これがサービス導入の大きな決め手となりました」(エリック氏)
インボイスのサービス導入から約2年が経過。煩雑だった通信費の請求処理は、通常の請求処理業務と同様シンプルなルーティンワークに整理された。これにより、月に10時間以上かかっていた作業が他の請求処理も含めて数時間に短縮。請求書1通1通に対して行われていた部門承認も、まとまったインボイスの1通に対する承認で済む。部門別データの振り分けも、ポータルサイトの活用で経理部門から手が離れた。また、不明の請求書確認や部門からの問い合わせ対応など、経験値を必要とする作業がなくなったため、属人性が排された。そして、月ごとに増えていた分厚い請求書ファイルに場所を取られることもなくなった。
堤氏は、「回線も契約も相変わらず増えていますが、増加による経理部門の新たな負担はありません。そして、もう1つの時間泥棒もなくなりました。以前は、IT部門からの問い合わせに、過去の明細を探し、必要なデータを拾ってコピーして渡していたのです。今は過去の部門別の明細もインボイスのポータルサイトで見られます。問い合わせがあってもサイトへのアクセス方法を伝えればそれで終わりです」と語る。
「おかげさまで、経理として求められる本来の業務に集中する時間が確保できるようになりました。ストレスもないですし、確実に業務効率は上がりました。サービス導入後、数年で回線数・契約数ともに倍増した今、インボイスのサービスに出会っていなかったらと思うと、ちょっと恐ろしいです」と笑う堤氏。
事業が拡大する中で、成長する企業体にバックオフィス業務が追い付かないという、セールスフォース・ドットコムが直面した課題に、請求処理業務の専門家の立場からソリューションを提案し、経理業務の効率化で貢献したインボイスのサービス。インボイスは同様の課題を抱える企業に、いち早くこのサービスを提供することで、カスタマーサクセスに寄与したいと考えている。
名称 | 株式会社セールスフォース・ドットコム / salesforce.com Co.,Ltd. |
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設立 | 2000年4月 |
代表者 | 代表取締役会長 兼 社長 小出 伸一 |
東京オフィス | 〒100-7012 東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワー |
事業内容 | クラウドアプリケーション及びクラウドプラットフォームの提供 |
企業サイト | https://www.salesforce.com/jp/ |
※本社 | 米国セールスフォース・ドットコム / salesforce.com, Inc. (所在地:サンフランシスコ) |